分野の紹介
岸 光男 教授 |
予防歯科学分野には、地域の人々すべてが病気にならないようにする「地域歯科保健」と個人が病気にならないようにする「個人予防歯科」という2つの領域があります。
地域歯科保健は具体的には市町村や県など行政により住民に提供される保健サービスです。私たち大学の役割は様々な場所で調査研究を行い、岩手県のみならず日本に住むすべての人にとって効果的な口腔保健事業が展開されるよう、有益な保健情報を収集・分析することです。
個人予防歯科の方法には、歯科医師や歯科衛生士が提供するプロフェッショナルケアと、自らが行うセルフケアとがあります。そこでの私たちの役割はプロフェッショナルケアとして外来や病棟で直接予防処置を提供することと、日常のセルフケアがうまくいくように保健指導を行うことです。
このように予防歯科学にはさまざまな目的と方法があり、それらを実践し、向上させ、かつ教育を行うために教室員一同日々がんばっています。
なお、我々の教室は大学歯学部の中では「口腔医学講座予防歯科学分野」という名称ですが、岩手医科大学附属病院歯科医療センターでは「口腔ケア・口臭外来」という名称で、同じスタッフが診療にあたっています。
主な地域歯科保健活動
- ・東日本大震災被災地における歯科健診と歯科保健啓蒙活動
- ・岩手大学教育学部附属幼稚園、小・中学校、特別支援学校における学校歯科保健活動
- ・岩手県歯科医師会のがん診療連携医科歯科連携事業への参画
- ・岩手県介護予防市町村支援委員会への参加
- ・岩手県健康いわて21プラン分析評価委員会への参加
主な予防歯科臨床(口腔ケア・予防歯科外来)
- ・歯科治療終了後のメインテナンス
- ・定期的な歯周病のチェックとケア
- ・口臭外来
- ・周術期口腔ケア
- ・医科病棟の緩和ケアチームへの参加